【更新日:2026年01月30日】

鹿児島県南九州市頴娃町にある「熊ヶ谷馬頭観音祠」では、毎年年始の時期、地元の畜産農家が集まり、愛馬同好会の皆さんによって、一年の牛馬の健康と安全を祈願する神事が執り行われています
2026年は干支が「午(うま)」──
馬にとって特別な年でもあり、今年の祈願には、例年以上の想いが込められていました。
祈願の様子と地域の絆

今回の祈願も、愛馬同好会を中心に神主をお招きし、厳かに執り行われました。
集まった地元の畜産農家の方々が静かに手を合わせ、牛や馬への感謝と無事を願う、静かで温かな時間が流れました。
この地域では、牛や馬は単なる“生産動物”ではなく、ともに暮らし、土地を支えてきた「仲間」であり「財産」。
だからこそ、こうした祈りの文化が今も大切に受け継がれています。
熊ヶ谷馬頭観音祠とは?
熊ヶ谷馬頭観音祠が建つこの場所は、かつて「頴娃野(えいの)」と呼ばれた広大な馬牧地の一角。中でも「千貫平」と称された熊ヶ谷放牧場は、歴史深い牧場地でした。
中世には、ここで生まれた名馬「池月(いけづき)」が、源頼朝から佐々木高綱へと譲られ、宇治川の戦いで活躍したと伝えられています。
また近世には、薩摩藩を代表する軍馬の生産地として発展し、多くの馬たちがこの地で育てられました。 祠に祀られている馬頭観音は、「馬の守護神」として古くから信仰を集めており、いまもなお、地域の畜産業への感謝と祈りを静かに受けとめています。

馬を育てる地にある、想いの原点

私たち佃牧場もまた、この頴娃町の自然と文化に育まれながら、純国産の馬を丁寧に育てる牧場として、日々向き合っています。
今回のような地域の行事は、命と共に生きる私たちにとって、あらためて「馬と暮らす」「馬を育てる」意味を見つめ直す機会でもあります。
午年の今年──
馬とのつながりにあらためて感謝を込めて。
私たちもこの地の一員として、歩みを重ねてまいります。